長時間の移動、時差ぼけ、観光中の歩き疲れ。旅先ではどうしても集中力が切れたり、眠気に襲われる場面がある。そんなときに思わず目が覚めるほどの衝撃をくれたのが、日本の「ミント系目薬」だった。何気なく手に取った一本の目薬が、その後の行動力を大きく変えるとは、想像もしていなかった。
日本の目薬は種類がとにかく多い。乾燥対策、かゆみ軽減、充血除去、コンタクト対応など、症状別に細かく分かれている。その中で特に目を引くのが、ミントやメントール成分が含まれた“清涼感強め”の目薬だ。パッケージには「スッキリ感レベル5」「クールタイプ」といった表記があり、初めて見る人は半信半疑かもしれないが、実際に使ってみるとその意味がはっきりとわかる。
まず最初の印象は、その爽快感の強さ。数滴さした瞬間に目の奥から冷たさが広がり、頭がシャキッとするような感覚に包まれる。涙がにじむほどではないが、確実に眠気が引いていく。一気に視界がクリアになり、空気が変わったような感覚すらある。まさに“眠気に効く目薬”としての存在感が際立っている。
カフェインに頼らずに眠気を吹き飛ばしたいときや、飛行機やバスの長時間移動後にリセットしたいとき、朝から観光をスタートしたい場面など、使いどころは多い。ポーチに入れておけば、旅のあらゆる場面で即戦力として活躍してくれる。特に午後の疲れが出るタイミングでの一滴は、リフレッシュとして非常に効果的だ。
成分としては、メントールやユーカリオイル、ビタミンB6などが含まれており、目の血行促進や疲労回復にも寄与する。単なる刺激ではなく、疲れた目をケアしながら気分も整えてくれる構成になっているのが、日本の製品らしい繊細さでもある。目の健康を保ちつつ、意識を切り替えるための“スイッチ”として使うには最適である。
ただし、すべての人に適しているわけではない。清涼感が苦手な人、目に刺激を感じやすい人には少々強く感じられることもある。そのため、初めて使う場合は“スッキリ感レベル”が低めのモデルから試すのがおすすめである。日本の目薬は等級が表示されていることが多く、自分の好みに合わせた選択がしやすい。
旅行者向けに販売されている製品には、多言語での説明が記載されていることもあり、選びやすさも抜群。棚の前に立てば、種類ごとに整然と並べられており、見た目にも機能にもこだわった商品ばかりだ。デザイン性の高いパッケージは、ちょっとしたお土産やプレゼントにも喜ばれる。
帰国後も、このミント目薬の使用習慣は自然と残った。デスクワークの合間、集中したいとき、運転前の眠気覚まし。使うたびに、旅先で感じたリセット感がよみがえるような気がした。たった一滴で気分が変わる、その手軽さと即効性は、日本ならではの生活アイテムだと強く感じる。
ミントの目薬は、派手な存在ではない。それでも旅の途中で何度も助けられたその一本は、まさに“最強の相棒”だった。眠気を吹き飛ばしたいとき、ぼんやりとした頭を切り替えたいとき、きっとまたこの目薬に頼るだろう。次に日本を訪れる際も、迷わずドラッグストアの目薬コーナーへ向かう自分の姿が、すでに想像できる。