「次の旅行、どこに行こう?」そんな問いに対し、観光地や絶景ではなく“ラーメン”を主軸にルートを組んでみる──それが今回の提案だ。日本各地には、その土地の風土・食文化・歴史を背負った「ご当地ラーメン」が無数に存在する。観光名所を巡るように、ラーメンを食べ歩きながら日本列島を縦断することで、味覚を通して地域文化の奥深さに触れる旅が実現する。
北海道:札幌・旭川・函館
- 札幌味噌ラーメン:濃厚味噌にラードと炒め野菜、雪国のエネルギー食
- 旭川醤油ラーメン:魚介×動物系のWスープ+低加水縮れ麺
- 函館塩ラーメン:透明で上品な塩スープと細麺の調和
東北:喜多方・山形
- 喜多方ラーメン(福島):手揉みの平打ち麺とまろやか醤油
- 山形冷やしラーメン:暑さを凌ぐ東北の知恵
関東:東京・佐野・勝浦
- 東京ラーメン:あっさり醤油+中細ストレート麺、屋台文化の名残
- 佐野ラーメン(栃木):青竹打ちのもちもち平打ち麺
- 勝浦タンタンメン(千葉):ラー油×玉ねぎのインパクト系
中部:富山・名古屋・金沢
- 富山ブラック:濃口醤油×胡椒強め、ライス必須の濃さ
- 台湾ラーメン(名古屋):唐辛子×ひき肉の激辛系
- 金沢ラーメン:まろやかブラック+加賀野菜など地素材との融合
近畿:京都・和歌山・大阪
- 京都ラーメン:背脂醤油+九条ネギの黄金バランス
- 和歌山ラーメン:とんこつ醤油に早寿司文化が同居
- 高井田系ラーメン(大阪):極太麺+濃口醤油のB級代表格
中国・四国:尾道・徳島・高知
- 尾道ラーメン(広島):小魚出汁+背脂の“映画的”な味わい
- 徳島ラーメン:甘辛い豚骨醤油+生卵トッピングが名物
- 鍋焼きラーメン(高知・須崎):土鍋×生卵の熱々系
九州・沖縄:博多・熊本・鹿児島・沖縄
- 博多とんこつ:極細麺×替え玉文化の代表格
- 熊本ラーメン:マー油(焦がしニンニク油)でパンチ強化
- 鹿児島ラーメン:豚骨+野菜の甘み+もやし系まろやかタイプ
- 沖縄そば(番外):かつお×豚骨スープ+もちっと平麺、ラーメンとの文化的交差点
まとめ:味覚で旅するという発想
ラーメンを主目的に旅をすることで、各地の暮らし・歴史・気候・農水産業に自然と触れることができる。それはまさに“地域文化を食べる”旅。ご当地ラーメンを目当てに、ガイドブックでは見つからない町の魅力と出会えるかもしれない。
観光地だけでは満足できない旅好きへ。次の旅は、“味”で日本を縦断してみてはいかがだろうか?