2025/06/19
ゴミ出しルール違反が原因で退去勧告!?

「たかがゴミ出しで退去なんて、そんなことあるの?」
実は、賃貸物件では**“ゴミ出しルールの違反”が原因で深刻なトラブルに発展するケース**が少なくない。

自治体ごとの分別ルールや収集曜日に加え、建物ごとの独自ルールが設けられていることもあり、ちょっとした“うっかり”がクレーム、苦情、そして最悪の場合「契約解除・退去勧告」につながることもあるのが現実だ。

この記事では、「なぜゴミ出しが原因でトラブルになるのか」「どこからがルール違反になるのか」「退去を避けるために何ができるか」を、実例とともに解説する。


実際に起きたゴミ出しトラブルの例

● 生ゴミを前日の夜に出してカラスに荒らされた

→ 近隣から「虫や臭いがひどい」と管理会社に苦情が入り、再三注意。改善されず、契約解除通告。

● 家電や大型ゴミを勝手に共用部へ放置

→ 不法投棄扱いで管理費に負担発生。責任の所在が不明だったが、防犯カメラで特定され退去勧告へ。

● 分別ミスで回収されずゴミが数日放置

→ 他住民が我慢の限界に。管理会社が警告→指導→違約金提示→退去交渉へ移行。


なぜ“ゴミ出しルール”がそこまで重く扱われるのか?

① 共同生活における“基本中の基本”だから

ゴミ出しのルールは、マンション・アパートなどの共同住宅で住民同士が快適に暮らすための最低限のマナー。それが守れない=「他のルールも守れない人」と見なされやすい。


② 他人に直接的な迷惑をかけるため

  • 異臭・害虫・カラス被害の発生

  • ゴミ収集車が回収せず、溜まる一方

  • 管理会社が対応せざるを得ない(追加コストがかかる)

こうした二次被害が起きるため、ゴミ出しのマナー違反は住環境全体に影響を及ぼす


③ 退去や契約解除につながる“契約違反”と見なされるから

賃貸借契約書や建物管理規約の中には、以下のような項目が盛り込まれていることが多い:

「入居者は建物内の管理ルールに従うこと」
「ゴミ出しルールに反し、他の居住者に迷惑をかけた場合、契約解除となることがある」

つまり、ゴミ出しの違反は“ルール違反”ではなく“契約違反”として扱われる可能性がある


退去勧告を受けたらどうなる?

退去勧告(または契約解除通知)を受けると、通常は一定の猶予期間が設けられ、その間に退去準備を進めるよう求められる。

ただし、

  • 注意・警告 → 文書による是正勧告 → 契約解除通知
    という段階的なプロセスを踏んでいるかどうかがポイントになる。

いきなり退去させられることは基本的にないが、何度も指導を無視している場合には、正当な契約解除事由として認められる可能性が高まる


退去を回避するためにできること

✅ 1. 即座に改善・謝罪する

悪気がなかったとしても、「一度でも注意を受けたら即行動」することが重要。
管理会社・オーナー・近隣住民に対して誠意を見せることで、印象は大きく変わる。


✅ 2. 自治体・建物ごとのルールを確認し直す

地域によっては、

  • 「可燃ゴミは週2回、午前8時まで」

  • 「資源ゴミは透明袋、緑のネットにまとめる」

  • 「ダンボールはまとめてひもでくくる」

など、細かなルールが自治体・建物ごとに異なる。市役所のホームページ、入居時の案内資料、掲示板の内容を再確認。


✅ 3. 管理会社と冷静に話す

「退去」と言われてすぐに従う必要はない。まずは管理会社に面談を申し出て、誠意ある姿勢と改善意志を示すことが大切。


そもそもゴミ出しルールを守るには?

  • 曜日と分別の一覧を冷蔵庫など目に入る場所に貼る

  • 24時間ゴミ出し可かどうかを確認する(物件によって異なる)

  • 夜間に出すなら翌朝収集の時間に間に合っているか要確認

  • 不明な場合は管理会社に遠慮なく問い合わせる


よくある誤解とリスク

誤解 実際のリスク
夜出しても朝に回収されるから大丈夫 カラス・ネコによる散乱、悪臭が発生しやすい
周りもやっているから問題ない 一人が注意されていないだけで、次の標的になる可能性あり
家電ゴミを粗大ゴミに混ぜてもバレない 法令違反+特定されれば処分費請求・警告対象に

「ゴミ出し」は最も見られている生活の姿勢

賃貸住宅において、ゴミ出しのルールを守ることは、他人への配慮と共通ルールを尊重する姿勢の表れ
華やかなインテリアや高級設備よりも、「しっかり分別して時間通りにゴミを出す人」の方が、住人としての信頼度が高いのが現実だ。

「バレなければいい」「ちょっとくらい」という気持ちが、住まいを失うリスクに変わることもある。
毎日の小さな行動が、快適な住環境と信頼を守る第一歩になる。