アジアを代表する都市、シンガポール・香港・東京。いずれも富裕層に人気の不動産市場ですが、それぞれの都市の不動産には明確な差があります。本記事では、2025年時点の実勢価格や制度、運用効率を数字とともに比較し、なぜ東京がいま注目されるのかを読み解きます。
まず価格面について。香港の都心部マンションは坪単価およそ2,500万円(㎡あたり約760万円)と、世界最高水準です。シンガポールも平均で坪1,800万円(㎡あたり約550万円)ほど。対して、東京・港区の都心部では坪1,200万円(㎡あたり約370万円)と、同じアジアの大都市でありながら、3〜5割近く割安な水準にあります。特に円安の影響により、外貨ベースで見た場合の“実質価格の割安さ”はさらに際立ちます。
次に所有権制度です。香港とシンガポールは基本的に政府からのリース方式で、香港では土地は国有で一般にリース期間は50〜75年、シンガポールも原則99年リースです。一方、日本では外国人でも土地と建物を完全所有でき、永続的に保持・相続が可能。これは「次世代に渡していける本物の資産」としての強力なアドバンテージです。
税制度についても違いが顕著です。シンガポールは外国人が住宅を購入する際に15%の追加印紙税(ABSD)が課され、香港も20%を超える印紙税が導入されています。対して日本では、購入時の不動産取得税は物件評価額の3〜4%、印紙税は最大でも6万円程度。保有時も固定資産税+都市計画税で年0.6〜0.8%相当と明確で、外国人への追加課税もありません。
投資効率、つまり賃貸利回りを見ても差は明らかです。東京では表面利回りで3〜5%(特に1LDKなど小型物件)、香港は1.5〜2.5%、シンガポールは2〜3%。物件価格が抑えられているぶん、東京では比較的早期に収支プラスの運用が可能です。
さらに暮らしの視点で見ると、東京は治安、清潔さ、教育、医療、水準の高い交通インフラを高次元で実現した都市であり、外国人にとっても非常に住みやすい環境が整っています。都市の“居住品質”という観点では、東京が最もバランスよく整っているといえます。
以上のように、価格、所有制度、税制、利回り、生活水準など、あらゆる面で東京は「今こそ買う理由」が揃った都市となっています。シンガポールや香港と同等の都市価値を持ちながら、価格は割安、制度は自由、運用も現実的。だからこそ、アジアの次なる資産拠点として、多くの富裕層が**“東京を買う”という選択を始めている**のです。