2025/05/23
売却出口まで見据える「賢い購入戦略」

「安く買って、高く売る」——それが不動産投資の基本ですが、

日本の富裕層やプロ投資家たちはそれだけで満足しません。

彼らが大切にしているのは、**「いつ・誰に・どう売るか」までを購入時点で逆算する“出口戦略”**です。

この記事では、日本不動産を買うタイミングで考えておくべき“売却出口”を見据えた賢い購入戦略を、外国人投資家向けに解説します。


◆ 購入時に「売る時のこと」を考えるのがプロ

不動産購入の失敗例で多いのが、

  • 「自分が気に入った」だけで買ってしまう
  • 将来の買い手像を想定していない
  • 売却に時間がかかる物件を選んでしまう

これらは**“出口が見えない物件”**を買ってしまった典型例です。

賢い購入者は、常にこう考えます:

✅ この物件を将来「誰が買ってくれるか」

✅ 「何年後に」「いくらで」売るのが妥当か

✅ 売りたいときに「すぐ売れる街」かどうか


◆ 出口戦略に強いエリア・物件の特徴

  1. 都心のブランドエリア(港区・渋谷区・文京区)→ 供給が限られ、常に一定の購入希望者がいる
  2. 駅近徒歩5分以内の物件→ 将来高齢者や外国人にも好まれやすい
  3. 築10年以内 or フルリノベ済み物件→ 賃貸としても再販売としても商品力が高い
  4. 1LDKや2LDKの汎用性ある間取り→ 単身・DINKS・出張者向けなど幅広く対応可能

◆ 「自分にとって良い物件」≠「市場にとって良い物件」

特に海外投資家がやりがちなのが、

  • 「広くて豪華な3LDKを買いたくなる」
  • 「タイ人にとっては理想でも、日本市場では売りにくい」

というミスマッチ。

東京では、流動性が高く、すぐに売れる物件=1LDK・駅近・40㎡前後など、コンパクトで立地重視の物件です。

自分の好みだけでなく、「日本市場の目線」で選ぶことが、出口戦略として成功するカギとなります。


◆ 売却シナリオの立て方(3つの視点)

  1. 時間軸:いつ売るか→ 5年後・10年後など、想定売却年を決める
  2. ターゲット:誰が買うか→ 賃貸投資家?実需(住む人)?外国人?
  3. 市場環境:どんな時に強いか→ 円高期に外貨で換金?不動産ブーム期?オリンピック後?

このように**“売るときの想定シナリオ”を描いておくことで、購入判断の精度が格段に上がる**のです。


◆ 売却支援体制もチェックしておく

購入する不動産会社が、

  • 将来の売却相談も受けてくれるか?
  • 再販売のネットワーク(日本国内・海外)を持っているか?
  • 市場価格の査定力・広告力があるか?

これらを購入前に確認しておくことで、**「出口サポートまである投資」**に変わります。


◆ まとめ:買った瞬間から「出口」が始まっている

不動産投資において、利益は**“買った瞬間”ではなく、“売れた瞬間”に確定**します。

だからこそ、購入時点で

✅ 誰に売れるか

✅ いくらで売れるか

✅ すぐに売れるか

まで見据えた物件選びが、「投資として成功する不動産」の条件です。