「安く買って、高く売る」——それが不動産投資の基本ですが、
日本の富裕層やプロ投資家たちはそれだけで満足しません。
彼らが大切にしているのは、**「いつ・誰に・どう売るか」までを購入時点で逆算する“出口戦略”**です。
この記事では、日本不動産を買うタイミングで考えておくべき“売却出口”を見据えた賢い購入戦略を、外国人投資家向けに解説します。
◆ 購入時に「売る時のこと」を考えるのがプロ
不動産購入の失敗例で多いのが、
- 「自分が気に入った」だけで買ってしまう
- 将来の買い手像を想定していない
- 売却に時間がかかる物件を選んでしまう
これらは**“出口が見えない物件”**を買ってしまった典型例です。
賢い購入者は、常にこう考えます:
✅ この物件を将来「誰が買ってくれるか」
✅ 「何年後に」「いくらで」売るのが妥当か
✅ 売りたいときに「すぐ売れる街」かどうか
◆ 出口戦略に強いエリア・物件の特徴
- 都心のブランドエリア(港区・渋谷区・文京区)→ 供給が限られ、常に一定の購入希望者がいる
- 駅近徒歩5分以内の物件→ 将来高齢者や外国人にも好まれやすい
- 築10年以内 or フルリノベ済み物件→ 賃貸としても再販売としても商品力が高い
- 1LDKや2LDKの汎用性ある間取り→ 単身・DINKS・出張者向けなど幅広く対応可能
◆ 「自分にとって良い物件」≠「市場にとって良い物件」
特に海外投資家がやりがちなのが、
- 「広くて豪華な3LDKを買いたくなる」
- 「タイ人にとっては理想でも、日本市場では売りにくい」
というミスマッチ。
東京では、流動性が高く、すぐに売れる物件=1LDK・駅近・40㎡前後など、コンパクトで立地重視の物件です。
自分の好みだけでなく、「日本市場の目線」で選ぶことが、出口戦略として成功するカギとなります。
◆ 売却シナリオの立て方(3つの視点)
- 時間軸:いつ売るか→ 5年後・10年後など、想定売却年を決める
- ターゲット:誰が買うか→ 賃貸投資家?実需(住む人)?外国人?
- 市場環境:どんな時に強いか→ 円高期に外貨で換金?不動産ブーム期?オリンピック後?
このように**“売るときの想定シナリオ”を描いておくことで、購入判断の精度が格段に上がる**のです。
◆ 売却支援体制もチェックしておく
購入する不動産会社が、
- 将来の売却相談も受けてくれるか?
- 再販売のネットワーク(日本国内・海外)を持っているか?
- 市場価格の査定力・広告力があるか?
これらを購入前に確認しておくことで、**「出口サポートまである投資」**に変わります。
◆ まとめ:買った瞬間から「出口」が始まっている
不動産投資において、利益は**“買った瞬間”ではなく、“売れた瞬間”に確定**します。
だからこそ、購入時点で
✅ 誰に売れるか
✅ いくらで売れるか
✅ すぐに売れるか
まで見据えた物件選びが、「投資として成功する不動産」の条件です。