不動産投資において、もっとも重要なのは「価値が落ちない場所」を見極めることです。
日本では地価や物件価格の上下はありますが、「この街なら値崩れしにくい」とされるエリアがいくつか存在します。
では、どんな街が“価値が落ちない”のでしょうか?それには、日本ならではの理由があります。
◆ 価値が落ちない街の3つの条件
- 供給が限られている(=再開発・新築が難しい)
- 需要が安定している(=住みたい人が減らない)
- 地域ブランドが強い(=高級感・教育・文化)
たとえば、東京・港区の麻布、青山、広尾、千代田区の番町エリアなどは、新規供給が少なく、「売りに出てもすぐ買い手がつく」ため価格が落ちにくいのです。
◆ 代表的な“価値安定エリア”
■ 東京:港区・千代田区・渋谷区・文京区
・港区は「大使館」「高級住宅」「外資系企業」などが集まり、常に富裕層や経営者の需要があります。
・千代田区は皇居周辺の番町・麹町が有名で、教育熱心な家庭からも高評価。
・文京区は東京大学をはじめとする教育機関が充実し、「静かで治安が良い」ことでも人気です。
・渋谷区は再開発が進む中でも、代官山や松濤のように“変わらない高級住宅街”が存在します。
■ 京都:東山・岡崎・左京区
・文化財や神社仏閣の近隣にあるエリアは景観規制があり、新築物件がほぼ出ません。
・「外国人から見て京都らしい街並み」が守られており、観光客や別荘ニーズが根強いです。
◆ なぜ「供給制限」が大きな要素なのか?
不動産価格は「需給バランス」で決まります。たとえば地方都市では新しい土地が開発され続けるため、いくら好立地でも競合物件が増えてしまい、価格維持が難しくなります。
一方で港区や千代田区、京都の一部地域などでは、法律や景観規制により建て替えや再開発が制限されているため、新築が増えない=希少価値が高まるという構図です。
◆ “人が住みたくなる街”は常に強い
資産価値は建物の強度や年数ではなく、**「どれだけ住みたい人がいるか」**で決まります。
治安、教育、交通、街並み、病院、スーパーマーケット、カフェ…そういった要素がすべて揃い、「この街に住めたら嬉しい」と思える街は、時間が経っても価値が落ちません。
◆ タイ人投資家にも人気の“資産街”
近年、日本不動産を購入するタイの富裕層から注目されているエリアは、以下のような「価値が落ちない街」が中心です。
- 西麻布(港区)
- 広尾(渋谷区)
- 代官山(渋谷区)
- 番町・麹町(千代田区)
- 白金台(港区)
- 文京区本郷周辺
- 京都の東山・岡崎周辺
これらは、賃貸でも人気が高く、出口戦略(売却)もしやすい“鉄板”エリアです。
◆ まとめ:「変わらない街」が“変わらぬ資産”をつくる
物件自体は古くなっても、街の価値が高ければ価格は下がらない。
そして、そういう街こそが、「安心して子どもに残せる資産」になりえるのです。