2025/06/17
電気・水道・ガスの開通手続きはいつ誰がする?

新しい賃貸物件が決まり、引っ越しの日が近づいてくると気になるのが電気・水道・ガスの開通手続き
「いつ、誰が、何をやるの?」「連絡しなかったら使えない?」など、初めての一人暮らしや外国籍の方にとっては、意外とわかりづらい部分でもある。

この記事では、入居時のライフライン契約の流れと注意点を、電気・水道・ガスそれぞれに分けて解説する。


ライフラインの手続きは「原則として借主の責任」

多くの賃貸契約では、電気・水道・ガスの契約手続きは入居者(借主)が個別に行うのが一般的。
入居当日から快適に生活するためには、遅くとも入居予定日の3〜5日前までには連絡・手続きを済ませておく必要がある。

ただし、一部の物件では管理会社が開通を代行してくれるケースもあるため、契約時に必ず確認を。


電気の開通手続き

▸ 手続きのタイミング

入居日の1週間前〜前日までに申込みを済ませるのが理想。
契約後、ブレーカーを上げるだけで通電するケースが多く、立ち会いは不要な場合がほとんど。

▸ 契約の流れ

  1. 電力会社のサイトまたは電話で使用開始申込

  2. 氏名・住所・使用開始日・支払方法などを登録

  3. 入居当日にブレーカーを「ON」にする

  4. 数日後に「電気使用開始確認のお知らせ」が届く

▸ 注意点

  • ブレーカーが落ちたままの場合、通電されていても照明が点かないため、当日ブレーカーの位置を確認すること。

  • 自由化により、複数の電力会社から選べる地域もある。


水道の開通手続き

▸ 手続きのタイミング

原則として入居日当日かその前日までに手続きする。
地域によっては、すでに元栓が開いており、即使用可能なケースも多い。

▸ 契約の流れ

  1. 各市区町村の水道局に電話またはインターネットで申込み

  2. 氏名・住所・使用開始日を登録

  3. メーターボックスにある「使用開始申込書」に必要事項を記入して投函(必要な場合)

  4. 開栓済みの場合はそのまま使用可、閉栓中なら立ち会い開栓の調整が必要

▸ 注意点

  • 水道局ごとに手続き方法が異なるため、地域名+水道局で検索し、指示に従う。

  • 原則、公営であり、業者の切り替えは不可。


ガスの開通手続き(最も注意が必要)

▸ 手続きのタイミング

入居日の3〜5日前までに予約が必要。
必ず立ち会いが必要となるため、日程調整は早めに行うことが大切。

▸ 契約の流れ

  1. ガス会社に電話またはネットで開栓の申込み

  2. 氏名・住所・入居日・連絡先を登録

  3. 希望日時にガス会社の作業員と立ち会い

  4. 作業員がガスメーターを開栓し、室内のガス漏れ確認・設備チェックを実施

  5. その場で署名し、使用開始

▸ 注意点

  • 立ち会いに本人がいないと、当日中にガスが使えないことがある

  • プロパンガスと都市ガスでは契約先が異なるので、事前に物件の仕様を確認する


契約時に不動産会社へ確認すべきこと

質問項目 理由
電気・水道・ガスの契約先(会社名) 地域や物件によって異なるため
現在の開栓・閉栓状況 開通済みなら即使用可だが、閉栓中は手続き必須
ガスの種類(都市ガス or プロパンガス) 契約先が異なるため
管理会社が代行してくれるかどうか 特に学生・法人契約の場合、代行してくれることもある


ライフラインが“家賃に含まれている”物件もある

一部の家具付き・短期賃貸・シェアハウス・サービスアパートメントでは、水道光熱費が定額で家賃に含まれていることがある。
その場合、個別契約や開通手続きは不要だが、電気使用量の制限やインターネット回線の速度制限などが設定されていることもあるため、事前に詳細を確認する必要がある。


トラブルを防ぐためのチェックリスト

  • 入居日を確定したら、3〜5日前までに各社に申込みを済ませる

  • ガスの立ち会いは引っ越し当日か翌日を希望日に設定する

  • 開栓日と時間帯は、管理会社と引越し業者とあわせて調整する

  • メール・電話での申込内容は、控えを残しておく

  • インフラ開通前に冷蔵庫・洗濯機などを動かさないよう注意する(空焚き・空回転の危険)


契約そのものはスムーズに済んでも、電気・水道・ガスの開通を忘れると、生活がスタートできない。
特にガスは立ち会いが必要なため、引越し日が決まり次第、すぐに動き出すことが大切だ。

ライフラインは「契約のあとにやること」の中でも最優先項目。
しっかり段取りしておけば、引越し初日から快適な新生活をスタートできる。