日本の象徴・富士山を間近で望むなら、やはり静岡県が最有力候補に挙がる。山の南側に位置するこの地域では、裾野までなだらかに広がる富士山の全体像を、海や街、自然風景とともに堪能できる絶景ポイントが数多く存在する。ここでは、その中でも「富士山が最も美しく見える」と評判のスポットを5つ厳選して紹介する。
1. 三保松原(静岡市清水区)
世界文化遺産にも登録された名勝地。約7キロにわたって続く黒松林と駿河湾越しにそびえる富士山のシルエットは、日本画のような美しさを誇る。天気が良ければ、松林の間から富士山がくっきりと浮かび上がり、波音とともに静かな時間が流れる。朝焼けや夕景の時間帯には、幻想的な色合いに包まれる。
2. 田貫湖(富士宮市)
湖畔に立てば、水面に映る「逆さ富士」が楽しめることで知られるスポット。とくに4月と8月の数日間には、富士山頂から太陽が昇る「ダイヤモンド富士」が見られることでも有名。湖の周囲は遊歩道が整備され、早朝の散歩やサイクリングにも適しており、季節ごとの静けさと富士山の調和が魅力。
3. 日本平(静岡市)
標高300メートル前後の丘陵地帯から望む富士山と駿河湾、清水港の景観は、まさに“絵になる風景”。ロープウェイで徳川家康ゆかりの久能山東照宮までアクセスできることもあり、歴史と風景を同時に楽しめる。展望デッキからの眺望は遮るものがなく、晴天時には伊豆半島や南アルプスも一望できる。
4. 富士川サービスエリア(新東名高速道路・富士市)
ドライブ中でも手軽に絶景が楽しめるのが、こちらのサービスエリア。開放感ある展望テラスからは、巨大な富士山が目の前に迫ってくる。高速道路の休憩地でありながら、撮影スポットとしても人気が高く、富士山を背景にした記念写真を撮る人が絶えない。日の出や雲海の条件が整えば、感動的な風景が広がる。
5. 大淵笹場(富士市)
広がる茶畑の向こうに、雄大な富士山がそびえる風景は、日本の原風景を体現するかのよう。春には新芽が芽吹き、夏には濃緑が広がり、富士山との色の対比が一層際立つ。地元の茶農家によって大切に守られてきた景観であり、観光地化されすぎていない静かな雰囲気も魅力のひとつとなっている。