“高級マンション”と聞くと、「資産性は高いけど、利回りは低い」というイメージを持つ方も多いだろう。確かに、日本の高級物件は、表面利回りだけを見れば決して“高配当型”とは言えない。
しかし、年利回り+資産の安定性+流動性+税制メリットという視点でトータルに評価すると、日本の高級マンションは「最も安定した中長期型アセット」のひとつとして、世界の富裕層に静かに選ばれ続けている。
本記事では、“年利回り”という指標を超えて、日本の高級マンション投資が持つ本当の実力を解説する。
■ 都心高級物件の“平均利回り”は2〜4%が現実
2024年現在、東京23区の高級マンション(特に港区・渋谷区・千代田区など)における**表面利回りは概ね2〜4%**が目安とされている。
例えば、築10年以内・70㎡前後・駅徒歩5分以内という条件であれば、以下のような収支例が見込める:
- 価格:1億2,000万円
- 賃料:月35万円
- 年間家賃収入:420万円
- 表面利回り:約3.5%
もちろん、固定資産税や管理費、空室リスクを加味すれば実質利回りは2.5〜3%前後に落ち着くが、それでも「都心の一等地」というブランドと流動性を考慮すれば、非常にバランスの取れた投資対象といえる。
■ 高利回りでなくても“持ち続けられる理由”
日本の高級マンションが富裕層に選ばれるのは、“高利回り”ではなく、“安定と信頼”を提供してくれるからだ。
たとえば、以下の3点は日本の高級物件ならではの価値だ:
- 空室率が低い:都心・駅近・築浅物件は、転勤・留学・外資系駐在など幅広い需要があり、すぐに借り手がつく。
- 価格下落リスクが小さい:一等地はそもそも供給が少なく、景気変動が起きても影響を受けにくい。
- 将来売却しやすい:国際的な需要もあり、外国人投資家にも転売しやすい“出口”を持っている。
つまり、短期的な利回りで勝負するのではなく、「ブレない価値」で持ち続けられることが、長期保有型の富裕層にとって最大の魅力となっているのだ。
■ 富裕層投資家が重視する“バランス型”資産とは
世界の富裕層は、総じて「ミドルリスク・ミドルリターン」を好む傾向がある。
- 株式市場のボラティリティは激しい
- 銀行預金では資産は守れない
- 暗号資産は不安定で信用が分かれる
こうした中、日本の高級マンションは**“通貨リスクヘッジ+実需+安全資産”を同時に持てるバランス資産**として評価されている。特に、以下のような目的で購入されるケースが増えている:
- 子どもを日本の大学に通わせるために購入し、在学中は居住、それ以外は賃貸で運用
- 相続対策として、日本法人で保有し、法人税優遇を活用
- 定年後の生活拠点・セカンドホームとして、自家用と貸出を両立
これらは、**「利回りだけでは測れない価値」**を持つ日本独自の投資スタイルといえる。
■ 実際の成功パターン
あるシンガポール在住の投資家は、2018年に港区の築浅タワーマンション(価格1億円・2LDK)を購入。年300万円の賃料で貸し出し、2024年現在も空室なしで運用中。利回りは約3%。
さらに、2024年現在の市場価格は1億4,000万円まで上昇しており、含み益+安定収入という理想的な保有状況となっている。
このように、「持っているだけで評価額が増え、貸せば毎年収益が出る」というのは、世界的にも珍しい“両得”の不動産モデルだ。
■ “見せびらかす資産”ではなく、“守り抜く資産”へ
華やかな利回りよりも、静かな安定こそが本物の富裕層の選ぶ道。
日本の高級マンション投資は、まさにそれを実現する“完成された資産運用モデル”だ。
- 揺るがない資産性
- 運用による年収入
- 将来の流動性と出口戦略
- 税制面での優位性
すべてが揃ったこの不動産は、“持ち続けるほどに豊かさが増す”という、稀有なアセットである。