賃貸物件を選ぶとき、「家賃」や「間取り」だけで決めていませんか?
もちろん価格や広さは重要ですが、**もっとも大切なのは「自分の生活スタイルに合っているか」**という視点です。
同じ広さでも、在宅ワーク中心の人と外出が多い人とでは、適した間取りや立地はまったく異なります。
この記事では、「どんな生活をしているか(したいか)」という視点から、賃貸物件のタイプと選び方を紹介していきます。初めての一人暮らしにも、日本での新生活をスタートする外国人にも役立つ内容です。
1. 一人暮らし(仕事中心)タイプ
特徴:
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平日は仕事で家にいない
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帰宅後は食事・シャワー・睡眠が中心
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家にいる時間は短めで、最低限の設備があれば十分
おすすめ物件タイプ:
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ワンルーム or 1K
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駅近(徒歩10分以内)
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築年数は古くてもOK(その分、家賃を抑えやすい)
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近くにコンビニや飲食店がある
ポイント:
部屋の広さや設備よりも、立地と生活の効率を重視すると満足度が高い。
オートロックや宅配ボックス付きだと、忙しい中でも安心。
2. 在宅ワーク・フリーランスタイプ
特徴:
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家が「仕事場」になる
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長時間、自室で過ごす
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ネット環境と静かさが重要
おすすめ物件タイプ:
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1LDK〜2DK(仕事部屋と生活空間を分けたい)
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RC造(鉄筋コンクリート)の物件で防音性の高い部屋
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インターネット無料 or 高速対応の物件
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日当たり・換気・作業スペースがしっかりある
ポイント:
「家で快適に過ごせるか」が最大の判断基準。
南向き・2面採光など、自然光の入り方も集中力に影響する。
近隣の騒音やペットの有無なども要確認。
3. クリエイター・アーティストタイプ
特徴:
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音や光、広さにこだわりたい
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個性的な空間に住みたい
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自分の作品を収納・制作できるスペースが欲しい
おすすめ物件タイプ:
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デザイナーズ物件、メゾネットタイプ
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天井高がある物件(ロフト付きも◎)
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DIY可、原状回復の範囲が緩やかな物件
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1階や角部屋で多少音を出してもトラブルになりにくい部屋
ポイント:
一般的な賃貸では物足りないと感じる人も多い。
「SOHO可」「アトリエ利用可」などの記載がある物件を検索対象に。
防音や採光の有無は、現地内見で必ずチェック。
4. カップル・同棲スタイル
特徴:
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生活リズムが違う2人でも快適に暮らしたい
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キッチン・収納・バスルームの広さが重要
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プライベート空間の確保も必要
おすすめ物件タイプ:
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1LDK以上(最低でも寝室+リビングが分かれる)
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バストイレ別・独立洗面台付き
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二口コンロ・カウンターキッチンなど料理がしやすい設備
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2階以上・セキュリティ性が高い物件
ポイント:
同棲は「間取りの分離度」が快適さを左右する。
また、お互いの荷物が2倍になるため、収納スペースが広い部屋を選ぶと◎。
5. ペットと暮らすスタイル
特徴:
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小型犬や猫と一緒に生活したい
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鳴き声や毛、匂いへの配慮が必要
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散歩や遊び場へのアクセスも大事
おすすめ物件タイプ:
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ペット可物件(「相談可」は条件が厳しい場合も)
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フローリング材がペット対応(傷や滑りにくい素材)
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1階で専用庭付きだと便利
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近くに公園や動物病院がある
ポイント:
ペット可物件は数が少なく、家賃が高めになる傾向。
敷金が2ヶ月以上など条件が厳しいこともあるため、早めに探すのが吉。
6. 節約重視・ミニマリストスタイル
特徴:
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家賃はとにかく安く抑えたい
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必要最低限のスペースで十分
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無駄な出費をしたくない
おすすめ物件タイプ:
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築古ワンルーム(築年数にこだわらず探す)
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敷金礼金ゼロ、保証人不要、フリーレント付き物件
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郊外エリアでも駅徒歩圏内なら◎
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シェアハウスやゲストハウスも候補に
ポイント:
条件を柔軟にするほど、節約の幅は広がる。
一方で「光熱費込み」「家具付き」など、ランニングコストまで視野に入れて選ぶことが大切。
その他の視点からの選び方
生活要素 | チェックすべき条件 |
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通勤・通学時間 | 駅までの距離、路線の混雑状況 |
健康志向 | 周囲の騒音、空気のきれいさ、日当たり |
趣味 | 自転車置き場、楽器OK、収納スペース |
家族構成 | 学校の距離、育児支援のある地域 |
物件選びは「今の自分」+「これからの暮らし方」から
物件の条件は数字やスペックだけではわかりません。
どんな毎日を過ごしたいか、どんな空間なら心地いいか、という“自分軸”を持って選ぶことが大切です。
見学の際は、部屋の広さや設備だけでなく、実際にそこで過ごす自分の姿を想像してみる。
それが、後悔しない住まい選びの第一歩です。