忘れ物が戻ってくる国/駅やカフェに奇跡がある日常

忘れ物が戻ってくる国/駅やカフェに奇跡がある日常

日本は「忘れ物が戻ってくる国」として、世界的にも珍しい評価を受けている。落とした財布が中身ごと交番に届けられる、スマートフォンを置き忘れても数時間後に元の場所に戻っている、電車の網棚に置いた荷物が無事に駅で保管されている──そんな光景が、日本ではごく日常的に起きているのだ。...
ごみは家に持ち帰る 公衆ゴミ箱がないのになぜキレイ?

ごみは家に持ち帰る 公衆ゴミ箱がないのになぜキレイ?

日本の街を歩くと、その清潔さにまず驚かされる。観光地でも繁華街でも、ごみが散乱している風景を見ることは少ない。だが、よく見れば道端に設置されたごみ箱は非常に限られており、時にはまったく見つからないことさえある。公共の場にゴミ箱が少ないにもかかわらず、なぜ日本の街はこれほどまでにきれいなのか――その背景には、“ごみは持ち帰る”という静かなる共通意識と、暮らしの中に根付いた美意識がある。...
静かすぎる電車内 “話すことはマナー違反”の空気感

静かすぎる電車内 “話すことはマナー違反”の空気感

日本の電車に初めて乗った外国人が驚くことのひとつが、「車内の静けさ」だ。満員であっても、混雑していても、どこか張りつめたような無音の空気が流れており、誰もが必要以上の音を立てず、極力“存在を消す”ように過ごしている。この「静かにすることがマナー」という無言のルールは、外国人にとっては時に奇妙に映るが、日本社会に深く根付いた公共空間での“空気を読む力”の象徴でもある。...
「いただきます」は宗教じゃない。日本独特の“食の敬意”表現

「いただきます」は宗教じゃない。日本独特の“食の敬意”表現

「いただきます」。日本の食卓で日常的に交わされるこの一言は、実は世界でも珍しい“食の儀式”だ。多くの国で食事の前に感謝の言葉を口にする文化は存在するが、それが特定の宗教に由来するケースが多い中で、日本の「いただきます」は宗教とは無関係な、生活に根ざした“敬意の表現”である。...
箸で何でも掴む?スープ・アイス・からあげも箸一本!

箸で何でも掴む?スープ・アイス・からあげも箸一本!

日本で暮らしていると、あまりに自然すぎて気づかないかもしれないが、「箸一本で何でも食べる」という光景は、世界の多くの人々にとって不思議で興味深いものだ。とくに日本では、汁物以外ほぼすべての料理が箸で食べられる。からあげ、サラダ、アイスクリームに至るまで──スプーンやフォークを使わずに器用にこなしてしまうのが、日本人の“箸さばき文化”の奥深さである。...